小学校などでけがをしてクリニックにつれてこられるケースが増えています。以前は外科や整形外科など、どこに行って良いかわからないという方も多かったのですが、最近は形成外科が徐々に認知され、皮膚表面の損傷(やけどを含む)をきれいに治すには形成外科という認識が生まれてきました。もちろん、形成外科そのものが、まだ少なく、けがをした近くにクリニックがない場合もありますので、そういった場合の処置について考えましょう。
けがをした場合、どの科にかかるかというのはとっさには思いつかないかもしれませんので、以下を参考にしてください。
「形成外科」切り傷、擦り傷、やけど、爪の損傷、まぶたの損傷、くちびるの損傷、顔の骨の骨折など
「脳外科」頭部打撲など頭の内部にかかわる損傷
「整形外科」打ち身、捻挫、骨折、腱の損傷、ぎっくり腰など
「皮膚科」皮膚のかぶれ、湿疹など
もちろん、切り傷でも多量の出血を伴うものや切断肢など、傷より優先順位が異なる場合は当然救急医療の可能な病院や手術設備の整った病院でなければなりません。形成外科のある救急病院だともっと安心です。
また、休日などで形成外科が休診の場合はどうしたら良いでしょう。
殆どの場合、急患センターなどが窓口となります。そこでの治療は応急的なものですので、翌日には専門のクリニックにおかかりになって、その後の治療をして頂きましょう。一昔前は外科などの先生が縫った傷は大ざっぱで汚い傷になるなどと言われていましたが、最近は医学教育も進歩し、みなさん丁寧な縫合をされます。従ってよほどのことがない限り、翌日縫い直すようなことはありません。安心して急患センターで治療をお受けになって下さい。