お話:管理栄養士 田原
食事は、生きていくうえで切り離せないものです。365日、毎日必要なものです。ただ面倒くさがりな私は作るのが 嫌だなぁと感じる日もあります。
そんな時の私の強い見方が、『コンビニ』です。昔と違って、今はコンビニでも色々なものが売っています。食べ物も美味しいものが多いですよね。
そこで今回は、コンビニや外食を活用して、バランスよく食べる方法を皆さんと学んでいこうと思います
コンビニのお弁当って美味しい。だけど・・・
参加者のみなさんに、コンビニのお弁当を見て感じることを聞いてみました。すると下記のような意見がありました。
- 野菜が少ない
- ごはんが多い
- 油物が多い
『お弁当 3:2:1法』(バランスの良いお弁当の見分け方)
お弁当の中身が、バランスよく入っているかを知る目安として 『お弁当 3:2:1法』といわれる方法があります。
コンビニで購入した 「幕の内弁当」、「のり弁当」、「おむずびセット」の 3種類のお弁当を、炭水化物・たんぱく質・野菜に分け、お皿にのせてみました。 その後、『お弁当 3:2:1法』に当てはめて、お弁当箱に詰めてました。
やはり、コンビニのお弁当ひとつで、バランスよくしようというのは、 なかなか難しいようです。 また、食べるときに、全部食べたい気持ちを抑えて、
- 少しご飯を残してみる
- 揚げ物は衣をはずして食べてみる
と工夫をしてもいいかなぁと思います。
コンビニ食、惣菜利用でも押えておきたい食事療法の基本
(1)1食の栄養量は、1日分の3分の1の量になるようにする
エネルギー量 | 500~600kcal |
たんぱく質量 | 20~25g |
食塩量 | 2~3g |
(2)主食、主菜、副菜をそろえる
(3)1食あたりの目安量を把握する
みなさんは、コンビニで買い物をするときにカロリーを気にしたりしますか?
栄養成分表示をみて、どれくらいカロリーがあるのかを確認すると、 「意外に高カロリーだなぁ・・・ それなら他のものにしたほうが、 色々食べれる! と、置換えすることができます。
カロリーがどれくらいあるのかを見る習慣つけていただけると、 いいかなと思います。
それから、目安量の量り方ですが、 手のひらやこぶしの大きさで適量を量る『手量り法(てばかりほう)』を 使うと、過不足を簡単に把握することができます。
【主食】
【主菜】
【副菜】
組み合わせの具体例①
『おにぎり』 +『カップ麺』
炭水化物と脂質中心で、たんぱく質と野菜が不足です。
食塩も6~7gほどで、食塩摂取量1日分を1食で 摂ってしまうことになります。
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『おにぎり』+『サラダチキン1/2パック』+『グリーンサラダ』
※サラダチキンは、味がしっかり付いているので、 サラダに乗せて食べれば、ドレッシング無しでも 美味しく食べることができます。
注意)コンビニで危険なのが、レジ横の誘惑!
「フライドチキン」や「から揚げ」だったり、美味しそうなにおいがしていますよね。高エネルギー・高脂質のものが多いので、プラスで加えるというよりは、メインに選んで、周りに合わせるものを考えるようにするといいかなぁと思います。



組み合わせの具体例②
『菓子パン』 + 『惣菜パン』
炭水化物と脂質中心です。 菓子パンは、カロリーも糖質も高いので注意が必要です。
また、たんぱく質と野菜も不足しています。
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『ミックスサンド』+ 『サラダ』 +『豆乳』
※サンドイッチは、 カツサンドやフルーツサンドにすると 高エネルギーになってしまうので、 ミックスサンドやレタスサンドなどを 選ぶようにしましょう。



組み合わせの具体例③
『お弁当』
最初に、コンビニ弁当のお話をしましたが、 ご飯(炭水化物)、油物、たんぱく質が多くて、 野菜がとっても少ないということが、 もうお分かりかと思います。
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『小さいお弁当』+ 『サラダ』
コンビニで、女性をターゲットにした 小さめのお弁当が売っていますので、 これに野菜不足を補うためにサラダを プラスしましょう。
余談ですが・・・ この間、ほっともっとでお弁当を買いました。
その時、ご飯を小盛りでお願いしたんです。 みなさん、小盛の量ってどのくらいだと思いますか??
自宅でご飯の量を計ってみたら、なんと「220g」もありました! (ネット情報では、180gとなっていました。)
店員さんによって違いもあるのでしょうが、 「全然、小盛りじゃない!」と思いました(笑)
小盛でこの量なら、普通盛りは、もっと量があるってことですよね・・・ ほっともっとのご飯は美味しいのですが、 小盛くらいが、ちょうどいいのかもしれません。



お惣菜を食べるときの工夫
スーパーやデパ地下の「お惣菜」を利用されることもありますよね?
みなさん、味付けは、自分でつくる料理と比べて、 どんな違いを感じますか? 「味がしっかりついている」って、思いませんか?
美味しくするためもありますが、日持ちを良くするために、 塩分が大目の濃い味付けのところが多いようです。
そんな惣菜についても、選び方のポイントと食べ方の工夫を ご紹介します。
(1) 惣菜として購入するのは
主菜(たんぱく質)と副菜(野菜)の1~2品までにしましょう。
足りない分の野菜は、カット野菜のサラダや乾燥わかめをスープに 加えたりして補いましょう。
(2) 副菜を購入したときは、具材を追加で入れて、量を増して、 2回に分けて食べましょう。
例えば、
- ひじきの煮付け + 乾燥ひじき
- ブロッコリーのサラダ + 冷凍ブロッコリー

最近は、コンビニも健康志向になってきている
最後に、参加者のみなさんに、 今回のお話の感想を聞いていたら、「最近はコンビニでも健康志向のメニューが増えている。」と いう声があがりました。
そうです、そのとおりなんです! たとえば、
- セブンイレブン 『もち麦のおにぎり』
- ローソン 『野菜だけのビビンバ丼』(お肉は入っていない)
- ファミリーマート 『一日の野菜が半分とれる』シリーズ etc
「グリーンスムージー」なんかは、どこのコンビニさんでも、 普通に売っていますよね。
年々増加傾向にある糖尿病患者さんや、健康に気を使う方に向けて、 ラインナップも結構増えてきていて、利用する側としては、 ありがたいことです。
ですが、やはり、味付けが濃い、塩分量が多い、という点には、 気をつけながら チョイスしていただけたら良いかなぁと思います。
