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シミ

シミの治療法

いくつかの方法があり、それぞれに利点欠点があります。また適応の違いもあります。

  • Qスイッチレーザー治療

    レーザーは特定の色(波長)にのみ吸収される純粋な光のエネルギーです。中でもQスイッチレーザーは1億分の1秒という超短時間に皮膚に大きなレーザーエネルギーを照射し、皮膚そのものの損傷のないうちに色素のみを破壊する方法です。
    通常、レーザー照射後7〜10日間は皮膚に黒いカサブタができ、カサブタが取れるとピンク色の新しい肌が出来てきます。効果が劇的ですが、強力な治療なだけに場合によっては反応性色素増強などの副作用を起こすこともあります。これはレーザーを照射した部位が元来のシミよりも濃くなってしまうという副作用です。
    従って、この治療を開始する際にはまずはテスト照射をして1ヶ月程度様子をみてから始めるようにしています。このレーザーはシミの他、茶あざ、太田母斑、蒙古斑、入れ墨などにも有効です。

  • フォトフェイシャル

    フォトフェイシャルとはIPL(インテンス・パルス・ライト)という光をお肌に照射する光治療の一種で、コラーゲンの生成を促進し、シミやくすみ、赤ら顔などお肌のトラブル全般を改善する効果があります。
    ニキビやヤケド、擦り傷や化粧品によるかぶれなどの炎症が治まった後にお肌に残る、炎症性色素沈着と呼ばれる褐色のシミにも効果があります。

    • レーザーがメラニンにだけ反応

      スポット的にシミを治療するレーザーに対して、フォトフェイシャルは顔全体に照射しながらシミの治療に適応します。
      IPLという光が特定のものにのみ反応するという性質があるためで、正常な組織には傷を付けることなく沈着したメラニンだけに反応しダメージを与えることができます。

    • 肌のターンオーバーを促進

      IPLの照射は肌のターンオーバー(新陳代謝)が促進することも知られています。沈着したメラニンを自然な形で排出させ、シミの改善を促進します。さらにコラーゲンを再生する線維芽細胞を活性化する効果もあり、肌のキメが整ってハリが増します。
      ダウンタイム(照射後にできた赤みやカサブタなどが治癒するまでの期間)がほとんど無く、照射中もレーザーに比べて痛みが少ないのが特徴です。

  • 炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)

    ホクロや脂漏性角化症等のイボ、さらに盛り上がりのあるシミの除去に有効な施術です。施術時の出血はほとんどありません。短時間で施術ができます。

  • レーザートーニング

    低出力のレーザーを定期的に照射し、肝斑やくすみ・毛穴の黒ずみ・色素沈着を改善させ、肌をより明るくする治療です。
    ダウンタイムがほとんどないのが特徴で、当日メイクも可能です。内服薬・外用薬を併用することもあります。

  • イオン導入

    紫外線によって生まれる活性酸素は強力に組織を酸化し、老化を促進する物質です。抗酸化剤は活性酸素を消去する役割をもっており、この代表がビタミンA,C,Eです。ビタミンなどは、直接肌に塗っても皮膚のバリアを容易に通過出来ないため残念ながら殆ど吸収されません。そこでイオントフォレーシスという技術を用います。微弱な電流を体に流し、イオン化可能な物質を肌に直接強制導入します。ビタミンなども高濃度で皮膚内に吸収され直接抗酸化剤としての効果を発揮出来るわけです。イオン導入で抗酸化剤を皮膚内に導入することは老化を防ぎ、若い肌を保つのに有効と考えられています。

    ※基本的には副作用はないと言われてはいますが、処置の頻度や時間によって発赤や熱感、かゆみ、痛み、腫れ、発疹、肌の炎症など症状が現れる場合もあります。時間とともに治まることが多いですが、数日たっても治まらない場合には、ご相談ください。

シミの原因

  • 大きなウエイトを占めるのがPhoto Aging(光老化)という現象です。繰り返し太陽光線(日光)に当たると皮膚が赤くなったり、メラニン色素が増えて、シミやそばかす、色黒になったりします。さらに紫外線によってメラノサイト自体が傷つき、紫外線が当たらなくてもメラニンを産生し続けるように変化してしまうこともあると言われています。消えない頑固なシミはこれにあたります。
    さらにその変化の中で、その紫外線のうちUVAは、皮膚の奥深くまで入り込み、肌の弾力とハリの元になっているコラーゲンなどを傷つけることも知られています。

    • 紫外線によるメラニンの蓄積

      シミは太陽光などに含まれる紫外線によってメラニン色素が増加し、お肌に沈着して起こります。メラニンは通常お肌のターンオーバーによって排出されますが、紫外線の影響で増えると、ターンオーバーが間に合わなくなるのです。

    • ストレス

      ストレスが多い生活をしていると活性酸素が増え、メラノサイトが刺激されてメラニンが増えます。また、ストレスが多いとホルモンバランスも崩れやすく、その点でもメラニンが増加してシミができやすくなります。

    • ターンオーバーの乱れ

      ターンオーバーが適切に行われていればメラニンは排出されるので、シミはそれほどできません。しかし、睡眠不足やストレス、食生活のかたよりなどがあるとターンオーバーのサイクルが乱れて、シミができやすい環境が形成されます。

シミは最も難しい治療のひとつです

シミなどの色素性疾患にはいろいろな治療法が考えられます。その方法にはそれぞれ適応、利点欠点があり、どの方法が適しているかは十分な検討が必要です。さらに、単独の療法が良いか併用療法が良いかも検討が必要でしょう。
シミは簡単に見えて、しかし、最も難しい治療の一つです。奥の深い治療と言えます。その理由はシミの成因、ホルモン環境、年齢などに個人差が多く、同じ治療をしても結果が一人ひとり違うという点にあります。まずは、スタートラインに立って、スタンダードの治療を試してみましょう。

シミについて

「シミやソバカスが気になって、いくつかのセルフケアを試したけど、あまり効果が出ない」という方には、医療機関に相談されることをおすすめします。シミ・ソバカスと言っても種類や状態はさまざまです。また、すでにあるシミやソバカスへの対応だけでなく、今後できないように予防したいという相談にも応じています。